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2017/07/15

パワーレンジャー 感想 ~ワンチャンス、ありますよね?~【映画レビュー】



◆パワーレンジャー 感想◆


評価/オススメ:★★★★☆
(いい話ではあるんです!!!!)

◆synopsis◆


遡ること時は紀元前。
古代の地球で世界の運命を決する、大きな闘いが終焉を迎えていた。
ある5人の戦士たちによって守られた地球。
そこにはやがて新しい命が芽生え、物語は現代に帰ってくる。

小さな町・エンジェル・グローブに、普通に暮らす若者たちがいた。
ジェイソン、キンバリー、ビリー、トリニー、ザック。ありふれた日々を過ごす彼ら5人は、
偶然にも同じ時間・同じ場所で不思議なコインを手にし、超人的なパワーを与えられる。

自分たちの力に困惑する彼らの前に現れたのは、
かつて世界を守っていた5人の戦士=“パワーレンジャー”の一人・ゾードンと、機械生命体・アルファ5。
古代の地球で封印された悪の戦士=リタ・レパルサが蘇り、
再び世界を滅ぼそうとしていること、そして彼ら5人はその脅威に立ち向かうべくコインに選ばれた、
新たな“パワーレンジャー”であることが明かされる。

しかし、自らの運命を受け入れられない彼らは、まだその秘めたる力を解放できずにいた。
地球に残された時間はあとわずか。果たして彼ら普通の高校生に、
この世界を救うことができるのか?
世界が、そして仲間たちが危機にさらされた時、ついに“その力”が目覚める。

※公式HPより

◆comment◆


ずいぶんと気前の良い第一話・・・・
またもや『始まりの物語』・・・・

吹き替えに杉田さんが参加している、ただそれだけの理由で字幕版の後で吹き替え版を観てしまった。(水樹さん、三上さん、沢城さんももちろん)

ご存じの方が大半だと思いますが、日本発のヒーロー戦隊をアメリカで
リメイクしているのが本作の下地となるMighty Morphin Power Rangersです。

ゴジラにしろ本作にしろ、ハリウッドリメイクというのはある種のギャンブル。
(ドラ○ンボールの事言うなよ!!ゼッタイだ!聖闘○星矢のことまだ触れるなよ!!)
俳優さんも、吹替え陣も豪華、宣伝も派手・・・・嫌な予感だ。
と個人的にはハラハラしていたのですが・・・・

もの凄くコテコテの爽やか青春ドラマでした。

とは言え、本作は個人的には非常に困りものです・・・
何が困るかというと、特に真新しい発想のストーリーでも、設定でもないのです。。。
あ、これLIFEの回でも書きましたね・・・

こういう一見派手だけど、実はスタンダードな作品を人にオススメするのって難しいかもと
何も難しく考えず、ストーリー単体とした場合には間違いなく「いい話ねぇ」と思われることは多いでしょうけど、好みが激しく別れそうな気がしないでもない。

本作にド派手なアクションを求めた方には、本当に終盤までオアズケをされるでしょうし、若者の爽やかなラブストーリーとも言えない。それっぽぉい、甘酸っぱさは感じますけど(笑)

まったくもって偶然に、ある日突然超人的な能力を手に入れてしまい、それに戸惑いながらもそういう運命と向き合う・・・ヒーローものそのまんまのお話です。
けっこう無理矢理使命を押し付けられた感を受けましたけどね(汗)

等身大の自分と向き合うという一番多感な時期を迎えている彼らが主人公だからこそ、爽やかさが絵面から失われない仕上がりになっています。

そういう意味で「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」とものの見事にトーンが対照的ですよ!!!

MARVELやDCヒーローとは一線を画しているところは取りも直さず「日本のヒーロー」が元になっているからで、そこが過度にアメリカナイズされていないところは、ワタシ達も安心して観ていられますし、それなりに熱い想いを抱いてしまうのです。

本作では「普通の少年少女たちがヒーローになるまで」のドラマが重厚すぎるくらい重厚に展開していきます。

ドラマパート8:戦闘2ぐらいの配分です。

不思議なことに飽きませんでした。
むしろ、ドラマパートだけ連続ドラマとして放送して欲しい。

あぁ、いいなぁ、、、なんて思ってしまったり(笑)

パワーレンジャーとして平和を守るための戦いは、本当にクライマックスでしか描かれない。
プロセスを大切にした丁寧な物語。

あぁ、なんとかお伝えできる表現を書けたのかも知れないです♫

それでも「あのテーマ曲」が流れた瞬間には興奮しましたよ!!!
オアズケをされていた事も相まっていたんでしょうけど。

オレたちの戦いは今始まったばかりだ!
君も後楽園遊園地で僕と握手(激しく古っ!!)

そんなぶん回し方でお話は纏められています。

これはゼッタイ、もうワンチャンス、ありますよね?
と言いたくなる。

というより、狙っているのでしょう。

王道は結局受け入れられやすいのですね。

結果、なんやかんやでワタクシも不思議な充実感を覚えたままで劇場を後にできました。

そういう訳で吹き替え版も完全に狙ってます!
細かいことを書くと良くないので控えますが、吹替版になった途端に「完全に日本のヒーロー戦隊」になっちゃう。いいですな。

個人的にはワタクシはイエローのベッキー・G嬢(CV:水樹さん)の爽やかなお色気にメッタメタにされてしまいました。
彼女の本業の方の曲買っちゃうんだから!!!!

そういう訳で、謎の高揚感を味わいたい方には是非ご覧いただきたいです。

そうそう。大人も子供も十分楽しめます♫

2017年映画鑑賞 122本目

◆overview◆


・原題:Power Rangers
・2017年公開
・上映時間:124分

・監督:ディーン・イズラライト
・脚本:ジョン・ゲイティンズ

・メイン・キャスト
デイカー・モンゴメリー
ナオミ・スコット
RJ・サイラー
ベッキー・G
ルディ・リン
エリザベス・バンクス
ブライアン・クランストン
ビル・ヘイダー
デビッド・デンマン



2017/07/07

ジョン・ウィック: チャプター2 感想 ~ジョン、仕事やめるってよ~【映画レビュー】

[映画感想]


◆ジョン・ウィック: チャプター2 感想◆


評価/オススメ:★★★★★★★★★★!!!!!
(もっとあげたい)

◆synopsis◆


伝説の殺し屋ジョン・ウィックによる壮絶な復讐劇から5日後
彼のもとにイタリアン・マフィアのサンティーノが姉殺しの依頼にやって来る。
しかし、平穏な隠居生活を望むジョンは彼の依頼を一蹴した。
サンティーノはジョンの思い出の詰まった家を無残にも破壊。
一命をとりとめたジョンはサンティーノへの復讐を決意。
生命の危険を感じたサンティーノはジョンに膨大な懸賞金をかける。
世界中の殺し屋の標的となったジョンのたったひとりの戦いが始まる。

※公式HPより
※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正

◆comment◆


皆様、2017年7月のエンタテイメント作品はジョン・ウィックで決まりです。
特にアクション好きの皆様は叫びながら海にでもダイブしたくなるぐらい、興奮すること間違いなしです!!!!



2017年7月7日本日から公開です。


予告編はドラマチックすぎる繋ぎ方が本編への導入としてはちょっと。
展開は激しくももっと静謐な感じです。
この予告編は予告編として好きなんだけど。。。。


あぁ、しかし劇場から出ても興奮で指の震えがとまらない。。。。
キーボードがうまく打てない。
誤字脱字は興奮状態で書いている人間だということで、ご勘弁を(涙)
あとで見直しますので(汗)
アドレナリン全開です。。。。


さて、これ嬉しい意味で困ったぞ。
説明しなくても、お好きな方には不要ですな。
監督、脚本、製作総指揮にお名前を連ねている方の経歴はこの方面の映画を作るのに何の違和感も感じません。公式サイトにも書かれていましたが、キアヌとは既にマトリックスリローデットやレボリューションズでも絡んでいて気心が知れた仲です。
デビット・リーチは『デッドプール』の続編の監督も務めます。

主演は(本シリーズで復活とか書かれて良かったね)キアヌ・リーブス。
宿敵を演じるのは「野良犬たちの掟」や近年だと「二つ星の料理人」でも好演のリッカルド・スカマルチョ(舌噛みますね)
殺しの世界の掟の王、コンチネンタルホテルの支配人にはイアン・マクシェーン。
コンチネンタルホテルの忠実なる案内人にランス・レディック
(個人的にはランス・レディックのお上品さに撃沈)
ジョンを付け狙うことになるキャラが見事に対照的なライバルにコモンとルビー・ローズ。
コモンは『スーサイド・スクワッド』でもいい味出ていましたが、本作ではジョンと互角に渡り合う名シーンを演じます。特に地下鉄のシーンは必見。
本作のクワイエット(笑)ルビー・ローズ。その辺の殺し屋顔負けの華麗な技でジョンを追跡します。言葉を発しない彼女のハンドガンもサイレント。
どうでもいいですが、ルビー・ローズさんの出で立ちは、どう見てもSNKの名作格闘ゲームであるKOFのキングです(余談)

そして忘れてはいけないモーフィアス、ローレンス・フィッシュバーン。
ジョンとはなにやら因縁がある仲。
殺し屋の世界も複雑だと教えてくれます。
本作でもバリバリ預言者です(笑)

さて、本題に・・・
この物語に関しては、複雑な伏線もトリックもどんでん返しもございません。
そういう余計なものはオッカムがカミソリできれーいに剃り上げてしまっています。
だから身構えずにスクリーンを見つめてください。

物語は前作の終了直後から始まります。
というか、オープニングのこの導入までが前作「ジョン・ウィック」だったんですね。
そういう訳で予備知識として入れておくのは「前作」だけで良いのです。
そのあたりは親切過ぎる。

映画好きの方には鑑識のような目をお持ちの方も多数いらっしゃいますので、ワンカットワンカットの意味や配置された家具、調度品、BGMに至るまで丸裸にするみたいにすることで無常の喜びを得る(もちろんわたしもそうですが)という楽しみ方もございますが、本作に関してはそうしたものは物語の装飾品でしかございません。

なぜか???
というのも、ストーリーはジョン・ウィックにとってそれほど重要ではないのです。
ジョンという伝説の殺し屋がいかに戦うのか?
いかに魅せるのか?
そうした状況をわたしたちは追うのです。
つまり『ジョン・ウィックという世界』それ自体が物言わぬ物語そのものなのです。
この感覚は戦闘がシステマティック過ぎているが故に、あたかも物語ではなくミュージックビデオでも観ているような錯覚すら呼び起こします。
1作目も本作もその太い柱だけは背骨としてしっかりと建っていて、一切ブレていません。

だから
本作は考えるのでも、感じるのでもなく、
ひたすら『観る≒魅る』映画なのです。

研ぎ澄まされた現代の演舞、所作。

一切の躊躇いなどない急所への攻撃。
撃つ、捌く、仕上げる、次の標的へ。
アクション映画にありがちな目まぐるしくアングルを変えるようなことはありません。
カメラワークはあくまでも静か。派手な戦闘BGMもございません。
本当のプロフェッショナルにとっては戦闘とは飾るものではなく、ルーティンワークなのです。(このあたりはゴルゴ13にも通じますね)
だから製作側がカメラをぶん回してしまうと、途端に安っぽくなる。
なるほどなぁと。
この作品の「生々しさ」ってこの演出によって昇華しているんだよなぁ。
この感覚を味わうとマトリックスとかもう見れないなぁ。
飾らないことが、かえってジョンの壮絶さを際立たせ、超人的な戦闘能力を私たちに示してくれます。

小気味良すぎる攻防の連続。気がつけば死屍累々。
連続しているくせに、ひとり捌く度に「おったどー」と聞こえんばかりの高揚感。
そして銃撃はあくまでセミオート、そしてメインアームはハンドガン
これで萌えないのは男の子ではありません。
これ、、、、TPSやFPSが個人的に好きだからだけど、ヒットマークとか獲得経験値と連続キルメダルがチラついてしまうのですよねΣ(´∀`;)
どこのプロゲーマーが操作してんだと。
あのぉ、手元カメラ見せてください。
エイムbot使ってませんか?
戦闘終了後のラウンドクリア感が満載なのもいけないですよ。。。

だから1作目についてもストーリーが単純だとか、入り込めないとかいうレビューもございましたが、それは製作側がどこに力点を置いてこの映画を作ったのかが違っていただけなのです。
本作では調度品は装飾でしかないと先程は書きましたが、この作品の叙情性を最大限に高めるために、用いられる全てのアイテム、全ての場所、全ての脇役の方は配置されています。

これほど明確な意図のもとで一貫して構築された世界観。
現代を描いているはずであるのに感じる強烈な異世界感。
(もしかしたら、ジョン・ウィックの世界ってマトリックスのひとつなんじゃないの?とかいう幻想を抱くわたしはどうかしている!!!!)

そういう意味で作品を追っていくと、体内の水分が全て口から出ちゃうくらい垂涎ものの
シーンしかありません。製作側のこだわりは執念と表現しても過言ではないぐらい恐ろしいものがあります。

ひとつひとつの乗り物も、衣服も、文房具も、調度品も、舞台も、もちろん武器も言葉ですら・・・・何度も見直して視覚的に「愛でる」あるいは質感や手触りすら感じたくなる。
そんな作品です。

ストーリーではなく、彼らの住む世界(ニューヨークなんだけど、私たちがイメージするニューヨークは一切出てこないしなぁ。見慣れたものですらファンタジーに感じるもんなぁ。出演者が持っているイメージが強すぎるのかも)に入り込むことができれば、
ジョン・ウィックという作品は観ている側にとって無常のものとなるでしょう。

この感覚は「キングスマン」では感じなかったなぁ。
あれも大好きなんだけど、あっちの方が『マトリクス』寄りに感じたものなぁ。
キングスマンは世界を作っているというより、アクションにドレスを被せたようなものだもんなぁ。

ワタクシは即テーラードスーツを作りたくなりました。。。
もちろん黒の。

Q「裏地はどうなさいますか?」
A「戦闘用で」
※世界でジョン・ウィックだけが似合う台詞ですな。。。。

ところで、ジョンの勝負服が黒であることは暴力の象徴で、もっぱら戦いは夜間であることもその後ろ暗さを表現していると考えたのはワタクシだけでしょうか。

また、これは小説でも言えることですが見せ場や美味しいところを観客、読み手に媚びるように説明していないところは本当に個人的に好きな構成です。
用語集なんかも公式サイトにないし。それも良し。
ディテールって創り手が『表現する』ものであって「実はこの話のこれって、こういうことなんですけど解りますか?」なんて過剰に教えてあげようとする姿勢は物語をメタボにしてしまう危険性があるものです。
そういう方のお話は、映画でも小説でも、ワタクシはパスかなぁ。

ルール、秩序、掟、というワード
社会を構成するためには必須ではあるけど、反面人を縛り付ける鎖としてこのワードは散りばめられていて、強烈なメッセージとしてあげられます。

現代のこの世の中で『自由であること』とはどういうことなのか?
どれほど有能であっても『システム』に組み込まれることでした人は生きていけないのか?

『システム』に組み込まれることで得られる安心感。みんな感じてますよね?
その恐ろしさ。。。。。

ジョン・ウィックも、そして新しい相棒として存在感があるワンちゃんも、自由に生きることの答えをこれから出さないといけません。
ここまで来ると、あのワンちゃんがジョンの元に来た経緯にもこの作品のメッセージが感じられる。。。なるほど。

ただ、終盤のシーンで「すべての目がお前を見ている」という重要な演出があるのですが、アメリカのそして今の世の中のあり方、個人の自由の危うさ≒国家による『自由の保障』と代償としての『管理』の有様が、痛烈な皮肉として表現されているのには脱帽です。

あぁ、そうか、結局ジョン・ウィックの世界とは今のアメリカ(まわりまわって日本も)なんだ、と。
そうした皮肉たっぷりに異世界として世界を作り上げたこの作品は、実はとんでもなく深いのだなぁ。

ラストシーン。
彼らの背中からは哀しさ(悲しさではない)とともに、本当の戦いを始めるという闘志を垣間見れます。
(でもこれアメリカとか、国家、社会のあり方を皮肉ってるんだろうなぁ。下手なディストピア映画よりズシンと来るなぁ)

この映画は四の五の言わずにご覧になることが最も楽しめます。
まずはご覧になった上で、この叙情的で官能的な世界に浸ってみてください。
きっとそこは新しい『マトリックス』の世界(笑)です。

2017年映画鑑賞 114本目

◆◇番外編◇◆


明日からできるサラリーマンがジョン・ウィックになるための5つの方法

①仕事は必死に習得すること。芸術になるまで自分の仕事を高め続けよう。
②そうして仕事はできても、無駄口は叩かず、自慢もするな。仕事は背中でするもの。
③言い訳ではなく、YESとNOは誰に対してもハッキリ言うこと。
④この3つができれば自然と「自分の流儀」を確立できるはず。確立させよう。
⑤「自分に相応しい格好」をしよう。キーワードは統一感。

Lifehackerあたりが書きそうなので(笑)今回は先手を打ってみました。

◆overview◆

・原題:John Wick: Chapter 2
・2017年公開
・上映時間:122分
・監督:チャド・スタエルスキ
代表作:『ジョン・ウィック』
・脚本:デレク・コルスタッド
・製作総指揮:デビット・リーチ

<メイン・キャスト>
キアヌ・リーブス
イアン・マクシェーン
ローレンス・フィッシュバーン
リッカルド・スカマルチョ  
ジョン・レグイザモ
フランコ・ネロ
ルビー・ローズ
コモン
ランス・レディック

2017/06/17

リベンジ・リスト 感想 ~男なら、クローゼットの奥に人には言えないものを隠しているもんだ~【映画レビュー】

[映画感想]


◆リベンジ・リスト 感想◆


評価/オススメ:★★★☆☆
(90年代のノリが好きなら★★★★★!!!)

◆synopsis◆


目の前で強盗に妻を殺害された失業中の中年男。
容疑者は捕まるが、裏社会と繋がっている悪徳警官によって釈放されてしまう。
事件は闇に葬られるかと思われた・・・・

理不尽な社会と、妻を守れなかった己の無力さへの怒りが,、捨てたはずの過去を呼び覚ます。
善良な市民として暮らす男はかつて数々の殺しを請け負ってきた特殊部隊の元工作員だったのだ。
封印していた殺人術を総動員し、かつての相棒とともに復讐に手を染めていく。
やがて妻の死に隠された巨大な陰謀を知ったとき、男の怒りは臨界点を突破する―
お前もやはり悪なのか!!

※公式HPより
※一部文月加筆訂正

◆comment◆


懐かしい。
ただひたすらに、懐かしい。
僕らの知ってるアクション映画って、もともとこういうもんでした♫

日本では2017/6/17 本日から公開です。

『スターウォーズ』『アベンジャーズ』が幻想的なアクションなら、
『マトリクス』『リベリオン』が演舞的なアクションなら、
『ジョン・ウィック』は魅せるアクションなら、
本作『リベンジ・リスト』は90年代に大量に出回ったテイストがたっぷりの『解りやすい』アクションです

そんな感覚に囚われても仕方がない。
監督のチャック・ラッセルは『マスク』(95年)『イレイザー』(96年)『ブレス・ザ・チャイルド』(01年)とそっち方面のお方ですものね。

主演は「また紹介記事とかに完全復活とか勝手に書かれているけど、そんなことないよ。自宅が飛行場すんごいセレブ」ジョン・トラボルタ。
本作のムードメーカー、ジョン・トラボルタの相棒役にはクリストファー・(ハーディー大佐)・メローニ。
ふたりとも実はすごいんですという見せ場がキチンと用意されていて(それも90年テイスト)、
このふたりだけでお腹いっぱい感があります。

若いイケメンよりも、渋いおじさん以上のヒーローって最近多い。
アイアンマンも、デッドプールも、マイティ・ソーも、ドクター・ストレンジも、バットマンも、ジョン・ウィックも、
ジャック・リーチャーもそれなりのお年です。

やたらと壮大で長くて、観客を置いていってしまうような大振りな映画が多い中で、
もう少し狭くて、短くて、近い、それだけでなくそれなりに熱い作品がやってきました。
同日公開の「キング・アーサー」が派手なソードアクションなら、本作は渋めなガンアクション(それも漢の夢アイテム・ハンドガンとナイフ)。

洒落たお店で豪華なステーキもいいけど、街に昔からあるラーメン屋の中華そばでホット一息。
そんな感覚が解る方は本作がオススメです。
そういうわけで★は3つ。

・・・これもまた、配給会社さんや紹介記事にちょっと言いたいのですが邦題がヒドイ
そしてこの映画を「ジョン・ウィック」と並べて言っちゃダメ。テイストも製作意図も全然違うんだから。
どちらかと言うと、90年代テイストのケチャップをたっぷりつけた「コラテラル」(04年)でしょうが。

公式サイトにも
映画史上、最も激しい“怒り”に突き動かされた復讐劇が今、幕を開ける
と派手に書かれていますが、おいおい、ライターさん。

主人公のスタンリー・ヒルが遭遇した不幸は確かにヒドイけど、こういう作品では「よくある設定」だし、近年だともっと怖いくらいの怒りという意味では『悪党に粛清を』(14年)のマッツ様の方が鬼気迫ってます。
★ワタクシの紹介記事★

それに何故か、ジョン・トラボルタが全編通して「そんなに怒っているように見えない」のでしたΣ(´∀`;)
あ、ここはツッコんじゃダメなのかも。ジョンは凄腕の工作員でしたものね。

この作品は確かに復讐劇という側面もあるけど、どうして自分で手を下すことになったのか?という方にフォーカスするべき。(『パニッシャー』にも通じる社会問題が背景に有りますよ)

そうそう。90年代ヒーローは細マッチョではなく、ゴツマッチョ。
スタローン、シュワちゃん、ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレン。
彼らに憧れて筋トレに勤しんだ80年、90年代生まれの世代は多いハズ(笑)
結局仕上がりは、ブルース・ウィルスみたいな感じになっちゃうのかも(笑)
それでもブルース・ウィルスはブルース・ウィルスというカタチを作っちゃってますからね。
ジョン様も還暦を迎えたと言うのにデカイです。
漢はこれでもいいんだと、踊って歌っている細マッチョ軍団好きのレイディー達に教えてあげよう。


この作品、冒頭の導入が凶悪事件の速報チックにこれでもか~と流すのですが、
「パニッシャー」と同じように、ここでこの映画の言いたいことは全て言われてしまっています。
テロも怖いですが、お茶の間のニュースで流し見されてしまうほどの凶悪犯罪が溢れているんです。
一般市民としてはそちらのほうが恐ろしいわけで。
すんごい経歴を持っている人も等しくそういうものに巻き込まれるということです。
その点「戦闘」をアートにした結果、ストーリーは料理屋のお通し程度にしてしまった「ジョン・ウィック」よりも社会性はあるのかなぁと。

とはいえ、
大筋のストーリーは明快過ぎる一本道の勧善懲悪もの。
追いかけっこです。
ひとり、またひとりと妻の殺害に関わった人間を芋づる式に追っていきます。
というか「どうせお前も悪いだろ」と感じた人間が「ホントに悪いんかい!!!」となる様は痛快でもあります。
アクションシーンも派手なカメラワークもワイヤーアクションもCGも一切ない「痛い!」肉弾戦が見られます。
シーンは少ないけど確かにオッサン達キレキレです。
それに細かいけど凶器の捌き方やそこからの反撃なんかは「もっと見せて!!」と胸熱。

ホント、90年代の解りやすいタフな漢の戦いを観る作品を彷彿とさせるので30歳以上の観客は「ある意味で安心」するかも。
わたしは好き。時々挟まれるウィットある台詞とか特に。
やっぱりなぁという演出や展開はエンディングまで続いちゃうんです。

逆に「複雑で入り組んだ伏線」「難解な設定」が当たり前の作品に浸かってしまっている若い世代の観客からは物足りなさを覚えるかもしれません。

ジョン演じるスタンリー・ヒルよりも好きになってしまった相棒デニスの拠点はなんと床屋。
なるほど、一昔前なら情報源は自動的に酒場だったけど、床屋もペラペラお喋りしちゃうという意味では見落としてましたな。
この辺、紳士の国の喫茶店やテーラードスーツ店を隠れ家にしていた「キングスマン」(14年)への皮肉かなとも感じて個人的にはツボでした。
続編あるかもな。スピンオフでデニスが主人公のドラマでも製作しないかなぁと期待です。

・・・・うむ。レンタルでも良かったかな(笑)
好きなんだけど、好きなんだけど。
通な方は是非劇場でお楽しみください。

2017年映画鑑賞 98本目

◆overview◆


・原題: I Am Wrath 2016年公開
・上映時間:91分
・監督:チャック・ラッセル
代表作:『マスク』(95年)
・脚本:スチュアート・ビーティー

<メイン・キャスト>
ジョン・トラボルタ
クリストファー・メローニ
アマンダ・シュル
サム・トラメル
パトリック・セント・エスプリト
レベッカ・デモーネイ
アサンテ・ジョーンズ
ポール・スローン

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第7並行世界のユートピア

物語の海に溺れる中で、フレーズ、イメージを繋ぎ合わせて生まれた短いストーリー達を文月陽介が書き留めます。 特定のジャンル、モチーフにこだわらずに、ひとつひとつの物語を紡いでいます。 ※筆者の気まぐれにより不定期更新です。

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