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2017/07/23

ウィッチ/The Witch 感想 ~壊れていく、その恐ろしさを~【映画レビュー】


◆ウィッチ/The Witch 感想◆


評価/オススメ:★★★★☆

◆synopsis◆


1630年、ニューイングランド。
理不尽にも住む街を追い出された父ウィリアムと母キャサリンは、
5人の子供たちと共に森の近くの荒れ地にやって来た。
しかし、赤子のサムが何者かに連れ去られ、行方不明になってしまう。
連れ去ったのは森の魔女か、それとも狼か。
悲しみに沈む家族だったが、あろうことか美しく成長した愛娘トマシンが
魔女ではないかと疑いはじめる。
疑心暗鬼となった家族は、やがて狂気の淵に陥っていく・・・。

※公式HPより

※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正


◆comment◆

怖い。
こうも簡単に壊れていく、脆い人間達の絆・・・
すべての望みが絶たれていく中で、少女が選択した「救済」
そして交わされる妖しくも神聖なる「契約」

2017/7/22より公開、昨日鑑賞してきました。
文月が今年鑑賞する劇場公開されたホラー作品はどういう訳か、トーンが似ているのです。

本作も『ジェーン・ドゥの解剖』と方向性は同じトーンでありながら
もっと人の心を深く抉ってくる感じの映画です、はい。
空恐ろしさについては本作が勝ります
そして、なんとなんと、本作と『ジェーン・ドゥの解剖』は製作陣など全く関連なのですが、実は共通した事件/出来事をベースに扱っています。。。
2作観られた方にはお解りと思いますが、面白いですねぇ。

★文月の『ジェーン・ドゥの解剖』レビューはこちら↓↓↓↓
ジェーン・ドゥの解剖 感想~解剖ホラーってドヤ顔で名付けた奴、前に出なさい~【映画レビュー】

本作は一言で言うと、アメリカで「実際に起きたある事件」のその起源を当時の記録や資料などをもとに描いているのですが、ホラーとしての恐ろしさというよりも、
冒頭でも書いたように、

人間の絆というものが、たとえ家族であっても、あんなにも脆く崩れ去っていってしまう恐怖を描いているのです。

目に見える恐怖とは別の恐ろしさを感じます。
この映画の気持ち悪さを表現するのに他の作品の名前を出しますと語弊があるかと思いますが、『冷たい熱帯魚』(2010年)『呪怨』(2000年)にも似た狂気を孕んでいます。
※予告動画のリンク貼ります。
※『呪怨』が最も狂気に満ちているのはオリジナルビデオ版だとワタクシは思いますので、こちらをあえて紹介しました。

単純に怖いと思わせることのできるグロいシーンばかりを並べることなく、かつ、効果的に使っている点はドラマを引き立たせてくれます。

最も得体の知れなくて、おどろおろどしい、人間の闇の話。

それがこの映画で観るべき主題です。

魔女、悪魔というものはどこか別の世界からやって来るものではない。
それはいつもわたしたちの側に知らぬ間に寄り添っていて、弱く脆い人間の心に入り込んでかき回す。誰もが持ち得る狂気こそが、それを生み出してしまう。。。。

もの凄く可憐な天使のようなアニヤ・テイラー=ジョイ演じる主人公ら家族が見舞われる事件は当時としても(あるいは現代も)起こり得るものですが、堰を切ったように続く救いのない出来事の連鎖は、観ている我々をも「狂気」を覚えさせるのに十分です。

敬虔なキリスト教徒であるがゆえに、「狂気」に歯止めをかけられなくなる家族。

※『スプリット』とは印象が全く変わりますね!!!まあ、どちらの作品でも幻想的な容姿をしていますが♫

そして、実はそれをずっと観ていた『ある存在』

それは直接手を下すことなく、純朴な家族をひとりひとりとまた苦しめ、狂わせる。
自らの娘を『魔女』だと決めつけていく。

全ては生娘(純粋な魂)を手に入れるために巡らされたという巧妙な罠だったのです。

家族を繋ぎ止めている『父親』の存在。
ソレにとっては最も邪魔な『父親』は最後まで立ち向かう勇気と信念を持っていました。
それが無残にも倒された時、家族は離散します。

この家族が壊れていく様って、社会のいろいろなものを暗喩している気がして仕方がないのです。

すべてが壊れた後に、耳元に聞こえてくる悪魔の囁き。
それが本作の最大の見所になるのですが、最後の最後まで正体を明かさないところが安っぽくなりかねない作品のリスクを見事に回避しています。

あぁ、そう言えばこいつは家族の側にいた。
オカルトに詳しい方ならピンとくる姿で、そして巧みに家族の側にソレは潜り込んでいたのです。
ずっと狙っていたのです。

そして始まる狂気の宴。

魔女とは、どこからかやって来るものではない。
生み出されるもの、望まれて現れるものだと。

つまりは人間の闇が生み出した存在なのです。

ソレは、耳元で甘い言葉を吐き、背中をそっと押しただけ。

この映画の鑑賞直後からワタクシは昔見た、ある一枚の絵画が頭に浮かんできてしまい、
それが離れません。

The Nymphaeum (1878)
ウィリアム・アドルフ・ブグロー作の絵です。

ギリシャ神話に登場するニンフという精霊を描いた絵画です。
ニンフは時として、森のなかで旅人を魔力で惑わせたり、取り憑いて正気を失わせることもしていたようです。

いわゆる醜い魔女とは象徴として作られたアイコンであり、人を狂わせる(そして悪魔が喜ぶ)には「官能的な美しさ」が必要なのでしょう。

救いを求め、受け入れたもの。
結果を想像しようにも、YESとしか言えないようにあらゆる望みが絶たれる不条理さ。
たとえ相手がどのような存在であれ、弱い人間は「苦しみ、悲しみ」から逃れたい。
つまり現実というもの恐ろしさをわたしたちに突きつけているのでした。

ちなみに、本作の狂気と妖しさを見事に表現しているアニヤ・テイラー=ジョイさん。
本年公開の『スプリット』(M・ナイト・シャラマン監督)で一気に知名度が高くなりましたが、実は本作での演技が評価されて『スプリット』に抜擢されたのです
製作も公開も本作のほうが先。
日本公開が逆なため、誤解される方がいるかもしれないので、補足させてもらいます。


あ。。。いつの間にか、昨年の鑑賞本数到達まであと5本になってる・・・

2017年映画鑑賞 132本目

◆overview◆

・原題:The Witch
2015年公開(日本公開2017/07/22)
・上映時間:93分

・監督:ロバート・エガース  
・脚本:ロバート・エガース

・メイン・キャスト
アニヤ・テイラー=ジョイ
ラルフ・アイネソン
ケイト・ディッキー
ハーベイ・スクリムショウ
エリー・グレインジャー
ルーカス・ドーソン



2017/07/08

ライフ/Life 感想 ~待てぇぇぇい!と言って待つ奴はいない~【映画レビュー】


◆ライフ/Life 感想◆

評価/オススメ:★★★★☆

◆synopsis◆


6人の宇宙飛行士が滞在するISS国際宇宙ステーションである調査が始まった。
火星探索ミッションで未知の生命体の細胞が採取されたのだ。
地球外生命体の発見。
そのニュースに沸くクルーと世界。
喜びも束の間、驚くべきスピードで成長、進化していく生命体。
一抹の不安を覚えた矢先、予期せぬアクシデントが。
生命体にある処置を施すことになったクルーたちは、それがもたらす
危険をまだ知らなかった・・・・

◆comment◆


って、えぇぇぇぇぇぇ!!!!
オレたちのデットプールが咬ませだと・・・・
待てぇぇぇぇい!!!!!
じゃあ誰がアイツと戦うんだぁ!
あ、SAMURAIとビリー・“ザ・グレート”・ホープがいるか・・・

日本公開 2017/7/8 本日から公開です。
いやぁ、ジョン・ウィック チャプター2と公開が重なってしまった(ジョン・ウィックは7/7公開)のは良いことなのか、はたまた逆なのか・・・

今月は同日公開のメアリと魔女の花、ヒトラーへの285枚の葉書。バイバイマン(これは観たい!!!)etc、そして来週以降にはパワーレンジャー(7/15公開)・・・あ、7/15公開多すぎ!!!、ウィッチ(7/22公開)、ザ・マミー(7/28公開)、君の膵臓を食べたい(7/28公開)etc、と注目作が目白押し。
そして8月も・・・
2017年もいろいろ豊作ですな。

バイバイマンと本作を直前までどちらを観に行こうか迷っていましたが、
デットプール大好きーーー、真田の広様大好きーーーという安直な理由でこちらを選択しています。ダニエル監督のチャイルド44も個人的には良かったので。

ただし、まぁ、ストーリーとしては閉鎖空間での追いかけっこ&脱出劇。
海外のレビューでも書かれていましたが、特に真新しい発想の物語ではありませんでした。
目の肥えた方なら展開が予想できることもあって、そういう意味で玄人向けには
★★☆☆☆と致しました。

それでもホラー好きとしては観てしまうのがワタクシのような人種の性。

これって、例えばジェットコースターに何回も乗りたくなる心理と良く似ていると
個人的には考えています。

ジェットコースターって並んでいる時に見上げれば「どんなコースを辿るのか」解ってしまうものですよね?
あぁ、こう登って下って、ぐるぐる回って、一瞬油断させておいて、ドーンか。
みたいに。
想像でのスリルと実際に体験することで感じるスリル。
その相乗効果で満足するアトラクションだと思います。
あぁ、やっぱりめっちゃ怖かったねー、また乗りたいねーなんて。

本作も「踏んではいけないフラグ」がそこかしこに生えてるのを
恐ろしいくらい踏んでいく主人公たちをご覧になりながら、
どうか思う存分ハラハラしてください。

鑑賞中に「やめろっつってんだろーが!!!!」と何度声が出かかったことか。。。

何が起こるのかを解った上であえて乗ってみる。
これが本作の醍醐味です。

それにしても本作の元凶である火星産の地球外生命体。
深海生物をモデルにしているようで。
ワタクシのイメージではオワンクラゲ+スカシダコみたいなやつに見えます。
↓↓↓
libutron.tumblr.com様のページをご参照(英語です)
http://libutron.tumblr.com/post/122350081421/mindblowingscience-ten-animals-that-have-evolved


予告編や特報関係の映像だとなんとなく可愛いクリオネの様な感じで
映っていますが・・・・
クリオネだって捕食する時はハンパなく怖いですものね。

本作の生物。ご丁寧にあるニックネームもつけられます。
それがまた恐らく理化学系の方ならニヤリとするようなお名前で。
一般人のわたしたちとしては可愛げのある愛称だと捉えればいいのでしょうけど。
その『彼』
グロテスクだけど、その辺のRPGなら序盤で倒せそうな感じです。

しかし、強い。
圧倒的に強い。
絶望的に強い。

そして異常なスピードで進化し、並々ならぬ知能を持ち合わせています。

もうやだこの任務。

デットプールが噛ませにされるのであれば、もう範馬勇次郎でも呼んでくるしか無。。。。。。



あ、いけね。この台詞はまんま「生命体への激励」になっとる!!!

よく思い出してみてください。皆様。。。。
われわれはエイリアンですら倒すことは可能だったんですよ。
(注意:シガニーのエイリアンです)
比較しちゃいけませんが、人類はプレデター先輩ですら戦闘不能にできるんですよ。
(注意:道連れにされますけど)

でも、こいつは別格。

この映画のシチュエーションがありきたりなものだとしても、
他の作品と一線を画しているのはこの「絶望感」

幻想生物の様な外観、恐ろしいくらいの硬さと攻撃力。

ISSってもの凄く狭いのに、人間よりも移動経路も速度も上な相手から逃げろって
どんな無理ゲー。。。。

しかも倒せない。
倒せない、ゼッタイ。

なんだか「現実」を具現化したみたいなモンスターですよ(笑)

ホラーの王道である、登場人物紹介、目的紹介、未知との遭遇、そして崩壊劇。

テキスト通りの綺麗で無駄のない、そしてもの凄くテンポ良い展開。
前述のジェットコースターではないですが、ダイナミックでスピーディーな構成は観ていて飽きません。前半の導入からしっかりと観ていてください。
登場人物たちの立場、関係性、使命感、プロとしての自信、仲間への信頼関係。
そうしたものをしっかりと受け止めて、はじめて崩壊していく劇中の彼らに寄り添うことができます。

ワタクシも日本人ですから、どうしても真田広之さんに目が行ってしまいました。
真田さん、単なる脇役ではなく、できる技術者であることと日本人であることを劇中で自然に表現できていたと感じました。


もうひとつこの作品を際立たせているのが、美術です。
舞台のISSですが、実際に宇宙に上がっているものを再現しているとのこと!!!
国際宇宙ステーションってニュースなんかでも度々取り上げられますけど、
よほど興味が無いと中身まで詳しく知らないですよね。
わたくしもSF好きだとか言っておきながら、ISSをはじめとして現代の宇宙工学や建造物については素人同然の知識しかありません。。。
よって、本作を観て素直に感動してしまいました。
ピュアだった少年の頃のような感動です(汗)

これについては映画.com様の記事でも取り上げられています。
↓↓こちらの記事です↓↓
http://eiga.com/news/20170623/17/

ゼロ・グラビティ(2013年)、インターステラー(2014年)、オデッセイ(2015年)と宇宙物の作品が続いていたのですが、これらの劇中に登場するアイテムも建造物もきちんと考証されているものが登場しているのですがなんとなく見逃していました。
忠実に再現されたISSが登場するということも忘れてはいけないポイントです。
SFみたいじゃん!ではなく、もう現実になっているガジェット群に狂喜乱舞。

ただし、予想できたとは言えラストシーンの描写は結構エグいものがありました。
一瞬でしたがあの描写。ホラーには耐性があったと思っていましたが、、、、
「・・・気持ち悪い」
あれっていったいどういう状況なのかと思い返して脳内再生しても
、、た、たわばっ!!!!
そこらの過激なスプラッター描写よりひどい嫌悪感を久々に覚えました。

あぁ、、、終わったな。と。

この救いの無さ。虚無感。
わたしたちを抱きすくめる圧倒的な絶望感。
こういうのを思い描いていたはずなのに。。。
真新しい話でもないと書いていたくせに。
あれ、わたし、泣いてるの???

精緻を尽くした映像美とともに、こういう感覚を味わいたい方は是非劇場まで
足をお運びください。

そうそう、どうして人類史に刻まれるほどの実験をISSで始めてしまったのか・・・・
そこはツッコんじゃダメですよ。
それこそ「待てぇい!」

※「待てぇい!」(byラストサムライ)が好きなので引用していますが、
劇中真田さんは一言も「待てぇい!」と言いませんし、もちろん日本刀も登場しませんのであしからず。

2017年映画鑑賞 115本目

<余談>


まったくこの映画には関係ないと思いますが、
ワタクシの勝手な脳内関連付けで、この作品の追いかけっこが
アニメ カウボーイビバップ(1998年)のSession#11「闇夜のヘヴィ・ロック」と
ダブってしまいました。
ライアン・レイノルズもエドみたいに、こいつを喰らってやればよかったんだ!!!



◆Overview◆

・原題:Life 2017年公開
・上映時間:103分
・監督:ダニエル・エスピノーサ
代表作:『チャイルド44 森に消えた子供たち』(2014年)
・脚本:レット・リース
    ポール・ワーニック

<メイン・キャスト>
ジェイク・ギレンホール
レベッカ・ファーガソン
ライアン・レイノルズ
真田広之
アリヨン・バカレ
オルガ・ディホヴィチナヤ

2017/06/24

エリア51/area51 感想~お前のOKは、映画的なOK~【映画レビュー】



◆エリア51 感想◆


評価/オススメ:★★★★☆
(破綻具合を評価しています)

◆synopsis◆


宇宙人と遭遇した者たちを収容していたと噂される米政府極秘地区“エリア51”
その謎を陰謀論を唱える若者3人が暴こうとする。
そして、この隠された施設で彼らが見つけたものにより、恐ろしい、想像を絶する秘密が明らかになっていく。

※paramount_international youtube予告編より
※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正

◆comment◆


やっちまったなぁーーー!!!
やっちまったよ!!
ヒャッハーって感じだよ!!
笑撃の探検隊だよ!!!

ご機嫌いかがですか?またまたデスキャンサー文月です。


いい意味で良かったDEATH。

個人的には好きだったんですよ『パラノーマル・アクティビティ』
断然1作目です。
だって素直に恐怖を引き立てる演出ができていた手作り感満載の映画でしたよ。
当たったからといって続編を作る・・・続編はバジェットも大きくなり、
比例して演出過剰になり、「ホラー映画」になってしまう。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」然り、「REC」然り。
1作目監督を努めたオーレン氏が製作ではなく、再び監督を務めたのが本作。
工夫次第でモキュメンタリーってものすごく楽しくなる手法なんだけど、
オーレン監督、少しおイタが過ぎましたな(笑)
川口浩探検隊になってるやんけ!!!

だけど何でこれ劇場公開とDVDでレンタルしてないんだろう・・・
めちゃくちゃ個人的にはツボでした。
本作、実は日本ではネット配信(TUTAYAディスカスやAmazonビデオ、iTunes)でしか観られないんですよね。
(17.6.23現在)
7月の劇場公開を前に一休みということで、たまたまyoutubeで予告編を観て即ポチリしてしまいました。
(6/24劇場公開の『ハクソー・リッジ 』は題材が題材ということもあり、コメントは控えます。文月は本作を幸運にも試写会で観ました)

幽霊モノで味をしめてしまったオーレン監督が完全にネタで創った(もちろん商業的な意味で)映画です。
超B級ホラー。お休み前か、お休みか、どちらにしてもゆる~い気持ちで楽しめる、
完全にネタだと解った上で鑑賞するべき1本。
愛と青春の探検物語です!!!!

題材が「エリア51」ですからね。
予告編をご覧になれば、どう考えたって『あとは察せよ』的な
トンデモ展開が予想できますよね。

予想通り破綻してますよ!!!
例えるならおもしろ動画とかでありそうな、空中分解していって、最後はバラバラになる飛行機ですな。
えぇ、だってこれはきっとネタですからね。
その破綻していく様を楽しむ映画です。
※レビューが割れているのは十分承知してます。ネタだと解りきって見ればトンデモ展開を楽しめます。
ただし、酷評した「ラスト/ナイト」よりも全然おもしろいです。


ストーリーとしては・・・

①主要人物はこの3名の勇者達。
『大丈夫、大丈夫ってお前はドラ○もんか?』リード君
『良識派だけど結構アグレッシブ』ダリン君
『実はビビリ』ベン君
リード君が仲間内のパーティ中に突然行方不明に→帰り道の道路に仁王立ち
これが全ての始まりでした・・・・
※ちょっとドキッとしたんだけど、怖くなんかなかったんだからね!!

②この行方不明事件を境に人格が変わってしまったリード君
とある目的のために私財も仕事も全部投げ打ってしまいます。
オープニングのパーティピーポーからの変わりように笑えます。
※不安定だからといってオーガスタ研の強化人間ではありません。
ガジェット披露の場面があるのですが、胸熱です。
いったい幾らかかったんだよ・・・・・
妻帯者なら奥さんに確実に半殺しにされるほどの量のアイテムを買い込んでいます。
リード君は独身なので難を逃れたようですよΣ(´∀`;)

ただ「ブレア・ウィッチ」と違うのは、ガジェットがきちんと活躍するんです。
そこは観ていて謎の満足感。


③ダリン君、ベン君はそんなリード君の計画に付き合うことに。
目的地はもちろん「エリア51」への潜入。
だけど、行方不明事件がきっかけとはいえ、どうしてエリア51に行くのかはボヤッとしていて。
行くしかないから、行く。
山があるから登る的な展開ですが、いいのです。
これでいいのです。

④どうあってもエリア51に惹かれているリード君。
現地に協力者を何人も得ていて、かなり頼もしい感じ。
このあたりから、「ずっとリード君のターン!!!」

ここで、パーティに4人目の人物が加わります。
ヒロインのイェレナです。結構、素敵。
そしてリード君に似ている。。。
空が、、、落ちる。

⑤さぁ、突撃だ!!!!という訳にはいかないようでΣ(´∀`;)
どうやらあるアイテムが必要。
という訳で「ドントブリーズ」的なドキドキ潜入大作戦決行。
お前ら絶対バレたよね!!!!
なんで捕まらないの!!!!
※このあたりはインターミッション的なシーンが続きます。エリア51関連の小ネタ(職員専用のジェット機やUFO目的の方向けモーテル、侵入者の監視方法やその対策など「いかにも」なものが結構時間を割かれて登場)が満載です。
ちょっと内輪で揉めるけど、これもお約束への布石です。
「大丈夫だ、問題ない」
こんなリード君の強引さをたっぷりと堪能してください。
だって、ずっとリード君のターンなのだもの。


もう上映時間4分の1ぐらいしかないんだけど・・・・と、
観ている側の不安が絶頂に達した時に『リード君探検隊出発!!』
おい、エンディングまで間に合うんだろうな・・・・
※このくだりからエリア51にたどり着くまでが一番熱いです。
この間『が』この映画の本編です。文月不覚にドキワク!!

え?なんで潜入する過程が本編なのかって?
だって、エリア51に到着した途端に破綻するからさ。

お前らやかましすぎて絶対に潜入バレてるんだから、早く帰れ!!!!
という、お待ちかね、ツッコミ満載の『破綻』の開始です。
あぁ、製作陣疲れちゃったのかな。
だけど予告編でチラ見したあのシーンとか、このシーンはここからですよ!!
え、もう上映時間ないんだけど・・・・・

彼らはここからエリア51の本当の恐ろしさを体験するのですが・・・・

リード君!ここからの悲劇のほぼ9割は『お前のOK』のせいだからな!!!!
このあたり『メイのバカ!!もう知らない!!!』に匹敵です。。。。
トトロです。ネコバスで逃げてくれ・・・・頼むから。

いやぁ、結構真に迫って逃げているんだけど・・・・
なんでこんなに堅牢な施設なのに『奴ら』を制御できてないの・・・米軍さん。
というかリード君が踏んだフラグって、ここを崩壊させるほどのものだったの??
とてもそうは見えないんだけど・・・・
逆に、そんなに脆い基地だったとしたら、よく何十年も事実を秘匿できたね!!!
というか、トンデモテクノロジーを持っている奴らがなんで化け物なの?
知性とか無いの???あ、あったんだ!!!
っていうか、リード君達はマトリックスの武器庫にでも行っちゃったの?

・・・・と、この破綻具合といったら息もできないくらいのラッシュ、ラッシュ!
謎と疑問だらけなんだけど、笑撃的であることには変わりない。
あれこれ考えちゃいけないんだ、・・・
だってお前らリード君無視して早く逃げて!!!頼むから!!!
あぁ、B級だなぁ。コレコレ!この感じ!と逆に興奮。

OK、OK、ノー・プロブレム。
リード君の根拠のない肯定が招いた悲劇の先に見える教訓。
「よく解らないものには近寄らないほうが身のためだ」
という、至極散文的なものでした。

観る側を襲うトドメの一撃はまさにDyson。
吸引力が衰えないただひとつの掃除機です。

あ、無かったことにするってことだったりして(笑)
こういうテイストの映画、またお待ちしてます。

2017年映画鑑賞 102本目

◆overview◆


・原題:Area 51
・2013年制作 2015年公開(日本劇場未公開)
・上映時間:95分
・監督:オーレン・ペリ   
代表作:『パラノーマル・アクティビティ』
・脚本:オーレン・ペリ

<メイン・キャスト>
リード・ワーナー
ダリン・ブラッグ
ベン・ロヴナー
イェレナ・ニク
フランク・ノヴァク

2017/05/27

ドント・ブリーズ 感想~もう、そんなにしたいならアンタたちの好きにすればいいじゃない!お母さん知らないから!~【映画レビュー】

[映画感想]

◆ドント・ブリーズ 感想◆


評価/オススメ:★★☆☆☆


◆synopsis◆


親と決別し、街を出るため逃走資金が必要だったロッキーは、恋人のマネーと友人のアレックスと一緒に大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗に入った。

だが彼は、目は見えないがどんな“音”も聞き逃さない超人的な聴覚をもつ老人であり、
元軍人。
彼は驚くべき能力を発揮し、強盗相手に壮絶な反撃を開始するのだった・・・

◆comment◆


ずいぶんと大風呂敷を広げましたなΣ(´∀`;)
20年に一本の恐怖の作品とか言えるほうが恐怖です。
全米がこれで震撼したのなら、モラルが崩壊しているってことになっちゃうじゃん。

6/1の『ローガン/LOGAN』公開を控えて、お休みだし繋ぎで何か借りておこうと手に取ってしまったのが運の尽き。
これなら素直にベン・アフレックの『夜に生きる』を観に行けばよかった。

主演はこの監督の前作であるリメイク版『死霊のはらわた』でも主演のジェーン・レビ。
脇を固めるのは『グースバンプス モンスターと秘密の書』に出演のディラン・ミネット(片思いベイビー)。
ジェーンの恋人役で、ある意味今作の見せ場を作ってくれたダニエル・ゾバット。
そして作中の恐怖の大王として登場するのは、『アバター』でほぼ生身での人類最強を演じたスティーブン・ラング。
ワタクシは今作の彼を盲目のビッグボス(byMGS)と呼ばせていだきます。そっくりだし。それにしか見えなかったし。
ビッグボスを知らない方は小島秀夫監督のメタルギアソリッドを検索ください。



フムン。どうしたもんか。。

映画会社も商売だから、物語を何とか売らないといけない。
あれやこれやと手を打つことを決して悪いと言っているのではございません。
ただし、誇大にやりすぎるとダメかもわからんねと個人的には思うのです。
タイトル、キャッチフレーズ、公開までにつかわれる言葉。
有名な映画評論家の方が過去のラジオでこの作品を絶賛していましたが、
どうしてなのか?と首をかしげてしまったのがホントのところ。

どっちの側に立てば良いのか迷ってしまうような設定に見る側を放り込むのは
ちょっといただけないかな。

この作品から何かを得ようとお思いの方、何か意味を見出そうとお思いの方、
他の映画をご覧になることをオススメしますΣ(´∀`;)

毎日ストレスに囲まれて、休みの日ぐらいビール片手に思いっきり映画にツッコみたい人は御覧ください。

村上春樹の「1973年のピンボール」の受け売りではないですが、この映画はおそらくあなたを何処にも連れて行きはしません。

たしはただ水樹奈々さんの吹替が聴きたかっただけだと言い訳をしています。

あらすじは予告編に譲ります。

物語は簡単に言いますと、追いかけっこです。

ただし、予告編や公式サイトへのツッコミ。
主人公たちを一方的に襲われる被害者のように描いていますが・・・・
待って、君らこの盲目のおじさんから大金盗もうとして、押し入った強盗だよね。。。。
しかも人の家に盗みに入るの今回が初めてじゃないし、手慣れてるよねΣ(´∀`;)
それなのに押し入った先に超人が出現したら、急に被害者みたいな顔して半ば泣きながら助けを求めようなんて、どんだけ都合いいんだよ!!!!!

オープニングカットは好きです。
ご覧になったかたはお解りだと思いますが、盲目のビッグボス(もはや定着)の執念を上映開始すぐに垣間見れるのは素敵。
というより、たしかに事前知識がないと、恐怖の予感バリバリです。

ある有名な映画評論家の方によりますと、元ネタ自体はオードリー・ヘップバーンの「暗くなるまで待って」というものらしいですが、もっと身近にするなら、「ホーム・アローン」meets「メタルギアソリッド」です。
ハードな方の「ホーム・アローン」もしくは自業自得のサーチ・アンド・デストロイ。
そうです。マコーレー・カルキンにあたるのがビッグボスなだけです。

こうまでヒドイこと言うのには理由があります。
オープニングカット後の導入シーンで彼らの人となりを紹介する場面があるのですが、

すでに泥棒。悪びれてない。
「やりましょ」
なんて、ショッピングするみたいに人の家のものを盗む盗む。
悪いことしている感じなど微塵もありません。
やってることはこそ泥程度の盗みなのでスタイリッシュさも何も醸し出していない。
悪いんだけど、ワルに徹しきれていない。
しかも盗みの手口は仲間の優男くんの父親が警備会社に勤めているのを良いことに、
システムを導入している家のセキュリティを解除しちゃうって確信犯。

少なくともジェーン・レビ演じる主人公は複雑な家庭の事情もあり家を出たがっていることは解りますが、その手段として「人の金、それも盲目で娘を事故で失くした男が賠償金として受け取った金」を元手にしようなんて、どこのGTAですかい???

こういうホラーとかスリラーって、ほぼ(笑)善良な主人公たちが不条理に巻き込まれることで観る側は感情移入できるのに、冒頭からの彼らの態度に気持ちが冷めていきました。。。。

とまれ、そういうことは全く無視して、老人宅に侵入する彼ら。

もう勝手にやってくれ・・・

予告編で既に壮大な「追いかけっこ」のヒントはネタバレしていますね。

スティーブン・ラング演じる今回の被害者が、盲目ながら驚異的な戦闘能力を持った超人なんです。もうチートです。ビッグボスです。

主人公3人組が彼に遭遇する。
そこからが一方的なビッグボスのターンです。

「スネーク、まずCQCの基本を思い出して・・・」

主人公の恋人役、ダニエル・ゾバットが奇しくもMGS(この場合3か)の名シーンさながらの再現で瞬殺。

これまではこのシーンをやるための前フリだったってことでいいね?

そうそう。
こういうのが観たかったんだよ。。。。
この作品の最大の見せ場はここですよ。

あ、気が付くと主人公ではなくて、ビッグボスを応援している。。。。
これが今作の最大の恐怖ですね。

だって、彼は泥棒と対峙しているだけでしょう。。。

100歩譲って、このビッグボスも狂気に取り憑かれた人ですよ。
劇中に明らかになりますが。

この映画はどこにも連れて行ってくれない、と冒頭で述べたところに戻るのですが、
狭い場所で繰り広げられる壮大な追いかけっこ、その「状況」だけを観るのがこの作品です。ドラマっぽい要素はありますが、それならば主人公たちのキャラ付けをもう少し「普通の人」に寄せるべきです。
強盗に入るという設定より、興味本位で妙な噂がある屋敷に忍び込む青年たちが襲われるというのなら、何倍も主人公たちに愛着が持てるのですが。。。

そもそも悪いの君たちじゃん。。。。。
開き直ってビッグボスを悪の権化の如くしちゃいかんよ。。。

無理矢理教訓をひねり出すなら、もう「触れてはいけないものもある」って平凡なものですか。
こういう主人公たちに共感はできませんでした。

あえて人にオススメは致しません。
この記事に関しては、どうして冷めちゃったのかを覚えておくための備忘録として書きました。
どうしたんだサム・ライミ。。。

とは言え、この作品。
続編の話が出ているようです。

ただただビッグボス観たさに、個人的には続編期待しちゃいます。

2017年映画鑑賞 89本目

◆overview◆


・原題:Don't Breathe 2016年公開
・上映時間:88分
・監督:フェデ・アルバレス
代表作:『死霊のはらわた』(2013)
・脚本:フェデ・アルバレス
※製作にはサム・ライミが参加してます。

<メイン・キャスト>
ジェーン・レビ
ディラン・ミネット
ダニエル・ゾバット
スティーブン・ラング

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